正直不動産 (ネタバレ) 8巻!「契約解除」です。
不動産売買契約締結した後、事情で契約解除する事が可能です。
買い手、売り手のどちらかが履行着手するまでの間であれば手付金を放棄するか、手付金倍返しをすれば、どちらかの意思だけで契約解除が可能。
しかし買い手、売り手どちらかが履行着手した後は双方合意と高額な和解金が必要。
正直不動産 (ネタバレ) 8巻!「契約解除」は、「8か月連続営業成績ナンバー1」で永瀬のライバル「黒須圭介」のお話です。
永瀬が接客しているお客「海野」は中古マンション「サントワマミー三鷹」を気にいった。
「サントワマミー三鷹」は黒須も同じように買い手を探している物件で永瀬に先を越されると今月のナンバー1を明け渡すことになる。
売り上げだけが存在価値として登坂不動産から使命を受けている黒須には致命的。
永瀬は話の流れで「海野」は資金繰りが厳しいため無理して買う必要は無いと判断。
そこへ黒須が入り込み「海野」を無理に契約まで持ち込むが最終的に話を進められなくなる。
しかし売主は契約解除認めない。
何故「海野」は契約解除してきたのか?
「正直不動産 (ネタバレ) 8巻!「契約解除」双方合意が絶対条件」紹介します。
永瀬のライバル黒須圭介
黒須圭介は登坂不動産が営業社員のカンフル剤として割合の高いフルコミで雇っている。
永瀬のライバルだが今のところ8か月連続営業成績「ナンバー1」。
しかし2位の永瀬は正直営業になり一時順位を落としたが毎月黒須との差を詰めてきている。
売り上げだけが存在価値の黒須は過度の焦りやストレスで通院しながら薬でごまかしている。
黒須は登坂不動産との約束で2位になるようなことがあればその時点で用無し。
連続でナンバー1を維持している黒須は契約を取るために乱暴な営業。
そのため契約した後はクレームばかりの電話。
永瀬はお客に感謝され客が客を呼び始めてきた。
永瀬と「サントワマミー三鷹」を気にいったお客の商談
以前永瀬から購入したお客から友人「海野」を紹介してもらい「サントワマミー三鷹」を気に入ってもらう。
築15年リフォーム済み価格は5380万円。
頭金無しで、月の支払いと管理費、修繕積立金を入れても無茶な額じゃ無い。
しかし問題は現金で必要な手付金10%と諸費用「838万円」。
手持ちの貯蓄が300万円で親の援助を受けても500万円が限度。
永瀬は正直営業でマンションを無理して購入するべきでは無いと主張。
世帯年収650万円、勤続年数に対する収入右肩上がりの時代は終わり、奥さんが働けなくなったら収入源を想定しないといけない。
退職金も老後資金を考えないと破綻に陥る可能性もある。
改めて永瀬は「海野」に今はまとまった頭金を払える貯蓄に励むべき。
気が早る海野に購入の見送りを勧めた。
黒須圭介の営業と、「契約解除」双方合意が絶対条件
売り上げだけが存在価値の黒須から見て永瀬は甘い。
海野へ黒須は手付金なしで「サントワマミー三鷹」を購入する方法を提案。
手付金は買い手・売り手双方の購入・売却の意思の確認するためのもの。
売主が交渉に応じれば手付金は5%以下でも良い。
売主は息子夫婦の同居が決まり是が非でも早く売りたい事情がある。
手付金では無く、3%で良い中間金にすれば諸費用込みで「461万円」で済む。
しかし問題は中間金を支払った場合、履行着手と見なされ買い手・売り手どちらか一方の意思だけでは解約できなくなる。
契約解除の場合は双方合意が絶対条件。
そして和解金は売買価格の2割プラスアルファで「約1500万円」必要。
確実に購入するならば「海野」の悩みは解決し問題は無い。
「買いたいと思った時が買い時です」と「和解金」に足がすくんでいる海野を黒須は押しきった。
そして黒須は9か月連続営業成績ナンバー1の座を勝ち取った。
契約解除した「海野」何故?
契約を済ませ、中間金を支払い決済まで後1週間、海野から黒須へ「契約解除」の申し出の電話が入った。
奥さんが入院し手術が必要。
これから入院費、治療費がいくらかかるかわからない。
奥さんも仕事を辞め、海野も時短勤務で収入減となり、「サントワマミー三鷹は必要なくなった。」
必死の思いで契約解除を志願する海野に対して売主は「契約解除しない」の意向を崩さない。
黒須は慌てて海野に変わる新しい買い手を見つけ、売主に契約解除に合意交渉。
しかし、黒須は2日後に決済を控え精神的に追い詰められた海野に刺されてしまう。
幸い命に別状がなかった黒須。
「サントワマミー三鷹」の新しい買い手を見つけ売主は海野との契約解除、海野の事情を汲み和解金の請求はしなかった。
新たな買い手を見つけた黒須はついに10か月連続トップの座に。
黒須は警察に被害届を出さないどころか見舞金で報奨金を海野へそのまま渡した。
そして実家の温泉旅館を手伝うために退職。
まとめ
「正直不動産 (ネタバレ) 8巻!「契約解除」双方合意が絶対条件」紹介しました。
不動産売買は人と人との取引で最後の決済引き渡しするまで何が起きるかわからない。
取引する上でお互いの意思表示を保管する裏付けで手付金、違約金があります。
しかしそれは商談を進めて問題がなかったりして進める事が前提です。
永瀬の様に、将来を見越して考えたら「今購入するべきでは無い!」「貯蓄が必要」
気が早るお客は不快に感じることもありますが冷静になると永瀬の言う通り、現実を客感視して考え直すことも必要。
黒須は海野と契約するために懸案事項潰し商談を進めた。
しかし購入した後、将来までのことを考えると永瀬の様な話を海野とするべきでしょう。
自分を犠牲にして海野を契約解除できる様、奮闘した姿は最後まで10か月連続営業成績トップとしての誇りを感じた。
そして永瀬の正直営業は地道だが着実に積み上がってきている。
元不動産業者の私がオススメするコンテンツ紹介した記事「正直不動産(ネタバレ)1巻〜15巻」ありますので(ネタバレ注意)で参考にしてください。
「正直不動産に興味がある人」「不動産の購入を考えている人」「不動産営業をしている人」におすすめ。
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